高齢者のクオリティ・オブ・ライフ向上を支援する老人看護専門看護師

老人看護専門看護師への道のり

多くの医療機関や介護施設などで高齢者の支援ができる人材が求められていることは、看護師として働く人であれば誰もが知っていることでしょう。そのような背景があることを考えると、高齢者のクオリティ・オブ・ライフ貢献に努める老人看護専門看護師の仕事に就きたいと思う人が増えるのも自然なことかと思います。そこで、老人看護専門看護師として働くためにはどのような道のりを歩む必要があるのか紹介していきます。

老人看護専門看護師になるまでの道のり

それでは実際に老人看護専門看護師となるまでの道のりについて説明していきます。老人看護専門看護師となるためには、日本看護協会専門看護師認定試験と呼ばれる試験に合格する必要があります。老人看護専門看護師になりたいからといってすぐになれるわけではありませんので注意してください。そして大変なこととして、この試験を受けるための条件がいくつかあるということです。
まず、日本国内における看護師・保健師・助産師などの資格のいずれかを有していることが絶対条件となります。そして資格を持っているだけではなく実務経験が5年以上なくてはなりません。次に看護系大学院修士課程修了者であるということも必要となります。それだけではなく日本看護系大学協議会によって定められている専門看護師の教育機関において専門看護分野所定のカリキュラム総計26単位を取得している必要もあります。
ざっと書いただけでも簡単ではないことがわかるかと思います。通常は、いずれかの教育機関において2年ほど勉学に費やすというのが一般的ですから、ある程度の覚悟が必要でしょう。

認定試験のチャンスは年一回のみ

簡単に説明しましたが老人看護専門看護師になるまでの道のりが決して容易ではないことがおわかり頂けたでしょう。更に厳しい話になりますが、様々な条件をクリアし受けられる認定試験は年に一回しか行われません。数年の準備を経て認定試験を受けられるようになってもチャンスはそう多くはないということも理解しておく必要があります。試験内容は筆記試験と面接の両方が行われます。また筆記試験の内容は論述式問題・事例問題・総合問題など様々な分野から出題されるようになっており、試験のレベル自体も高度なものとなっていますので、しっかりとした準備をしておく必要があります。

合格後も更なる成長が必要

試験に無事合格できれば、ようやく老人看護専門看護師の資格を手にすることができます。しかし、その後も絶えず成長し続けることを目指し努力を続けなければなりません。なぜなら老人看護専門看護師は5年ごとに更新審査を受けなければならないからです。合格後も高齢者のクオリティ・オブ・ライフ向上のために努力を重ねていくという強い決意が必要な仕事なのです。