患者のクオリティ・オブ・ライフを向上できるというやりがい

やりがいは患者を奮い立たせること

緩和ケア認定看護師の仕事に就くまでの過程も簡単ではなく、任される役割も責任があり難しい業務となることがほとんどです。しかし、高度な看護技術と専門知識を持つ緩和ケア認定看護師だからこそ緩和ケアに深くかかわりクオリティ・オブ・ライフの向上の手伝いができます。だからこそのやりがいを感じられるということも忘れてはなりません。

患者本人の苦しさは相当なもの

当然ながらがん療養中の患者本人の苦しみは身体的にも精神的にも相当なものです。まずがんの宣告を受けたときのショックで本人も家族もすっかり希望を失ってしまうということも珍しいことではないでしょう。がん治療に関する医学がどんどん進歩しているとはいっても、やはりがんと言われれば不治の病と認識してしまう人は少なくありません。
また、手術や投薬、それに伴う入院生活そのものの苦痛も想像を絶するものがあるでしょう。がんの症状そのものも大きいですが、治療そのものによる辛さも半端なものではありません。またそれを見ている家族をはじめとする親しい人の苦しみもとても大きなものとなります。そんな状態が続くのですから、やはり患者本人は心身ともに参ってしまいます。

緩和ケア認定看護師として心を支える

上記のようにがんである患者さんの苦痛はとても大きなものであり、到底本人の力だけで乗り切れるものではありません。いくら前向きになろうと思ってもそれだけ辛い状況が続けばどんなに強い人でも挫けてしまいます。そんな患者さんの心を支え、奮い立たせてあげることが緩和ケア認定看護師の大きな役割なのです。
看護など医療行為そのものも重要ですが、同じくらいに担当する患者さんの気持ちを理解し、メンタルのサポートを行うというのも大切な仕事なのです。それは、同じ看護師であっても緩和ケアについてのプロフェッショナルである緩和ケア認定看護師にしか果たせない使命と言えるでしょう。患者さんが病気と闘いながら高い状態にクオリティ・オブ・ライフを維持し、豊かに毎日を生きられるかは緩和ケア認定看護師の力にかかってくるのです。

家族と一緒に支えていく

とはいえ患者本人、看護師の力だけでは不十分です。更に家族をはじめとする親しい人との連携をとっていくことも重要です。普段から家族とコミュニケーションをとるようにし、家族はどのような考え方なのか、どのような価値観を持っているのかということも知っておきましょう。そうすれば協力して患者さんを支えることもしやすくなります。皆で力を合わせて患者さんを支えるという意思の統一を図っていきましょう。